瀬在のの毒牙にかかった女性は、この三年間でなんと150人を超える。
「被害者のうち6割が女子高校生、3割が女子中学生、1割が女子大生とOL、最年少が中学1年生でした。」(捜査官)
瀬在がねらって犯したのはすべてまじめな女性ばかりだった。それだけに、年齢的に若く、処女ばかりだったといってよい。
その可憐な処女たちに、手錠をかけて、縄で縛りあげたうえ、殴るけるの暴力を加えて犯す。
それだけでは物足りないのか、太いロウソクや棒アメ、あるいはコケシ人形で、陰部をもてあそぶということまでやってのけた。
残酷そのものの事件だったのだ。
証拠品の写真には、ほかにも、男性器の形をした大人のオモチャ、歯ブラシ、などが写っている。
用途は、まだ性の経験すらまったくない若い女性たちの恥部を痛めつけるためのものである。異常としかいいようがない。
クルマを止めた瀬在の態度がガラリと変わった。いきなり助手席の後ろに用意してあった縄で縛りにかかった。
「なにするの!やめて!」抵抗しようとすると、隠し持っていたオモチャの手錠を両手にかけてしまった。
「うるせえ!静かにするんだ」ライターで髪を焼いたり、顔につけたりする。
瀬在は、相手の女の子を縄で縛り、手錠をかけて、からだの自由を完全に奪ってから、強姦してしまう。
それだけではない。自分が襲うようすをテープで全部録音してしまうのだ。
「助けてえ。お願いですから……」悲鳴や嘆願、哀願や泣きわめく声、しまいにはすすり泣く声までを、瀬在は全部録音してしまう。
そうしている間にも、全裸で縛られ、開かれ、挿入された陰部の写真を撮り、ロウソクを挿入したり、棒アメを入れて異常のかぎりを
つくすのだ。
被害者のなかには、たて続けに3回も強姦されたかわいそうな女の子もいる。
「警察に届けたら、いま撮った写真を、お前の家の近くや学校でバラまくぞ、いいな、わかったな!」
こうした瀬在の脅しで、被害者は、届け出たくても届け出られなかった。
まだあどけなさの残っている中学1年生の女の子を縛りつけ、手錠をかけて犯す。そのうえ、テープに録音したり写真を
撮ったりしたのだから、犯罪として、これほど心身ともに痛めつけられるものはないだろう。
瀬在に強姦された悔しさを、親にも打ち明けられず、こっそり日記につけていた被害者もいた。
〈もう忘れたつもりでいたのに、きょう電車の中で似た男を見て、また思い出してしまった。悲しい……〉
これを読んだとき、捜査員のひとりは思わず涙ぐんだそうだ。
(『新鮮』1979年10月号より)